【ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー】 ブレイディみかこ ハーフは半分ですか?

ハーフは半分?

ぼくはイエローでホワイトで、
ちょっとブルー
」ブレイディみかこ

2021年7月1日初版

保育士だけど子ども嫌いだった母ちゃんと
元底辺中学校に通う息子の日常のお話

多様性はいいことなんでしょ?
「ぼく」はハーフ?半分なの?
直球の質問を投げる息子に
母ちゃんはどう答える?


貧困層の感情表現
多様性についての考え方
私が学ぶべきことについて綴ります

目次

本書の魅力

母の目線で語られながらも
息子を一人前と捉えている母ちゃん

この作品を読んでいて
母ちゃんと、息子の「ぼく」が
対等であることを感じました


人種差別や貧困
様々な問題に直面した時

息子の疑問をきちんと受け止めて
考えてから返事をしている


子どもの言うことを上から見ない
そんな視点がとても気持ちの良い本でした✨

作者について

ブレイディみかこさん

  • 1965年6月7日 生まれ
  • 福岡県福岡市出身
  • 貧困家庭出身(Wikipediaに記載あり)
  • イギリス・ブライトン在住の保育士
  • ライター、コラムニスト
  • 勤務する託児所が
    英国の緊縮財政により潰れる
    のを経験
  • Yahoo!ニュース個人で
    政治時評や、社会時評を執筆
    Wikipediaより


貧困とは何か
貧困層とは?
調べて考えてみました

貧困とは

貧困の定義
指標は国や機関などによって様々

国連機関
UNDP(国連開発計画)の定義

「教育、仕事、食料、保険医療、
飲料水、住居、エネルギーなど
最も基本的な物・サービスを
手に入れられない状態のこと」

出典:国連開発計画「貧困とは」

健康的な生活を不安なく送れている
ということでしょうか…

絶対的貧困と相対的貧困

絶対的貧困
人間らしい必要最低限の生活が送れていない

相対的貧困
周りの大多数よりも貧しい状態

17歳以下の
「子どもの貧困」はこちらに分類され
見えにくいと言われています

あらすじ

中学生の「ぼく」の日常は、
今も世界の縮図のよう


授業でのスタートアップ実習、
ノンバイナリーの教員たち、
音楽部でのポリコレ騒動、
ずっと助け合ってきた隣人との別れ、
そして母の国での祖父母との旅――

“事件”続きの暮らしの中で、
少年は大人への螺旋階段を昇っていく
80万人が読んだ
「親子の成長物語」、ついに完結

Googlebooksより

「ぼく」の疑問に
父が答える
母が答える

父と息子の微妙な距離感

子どもって素直で単純だけど
それゆえの判断や言動に
ハッとさせられること、ありますよね

この本は多様性に関する
考え方のヒントをくれますよ💡

感情表現ができるのは当たり前ではない

ブレイディみかこさんが
勤めていた託児所は

失業率と貧困率が高い地域にあり
DV・依存症など
問題を抱えている家庭が多く

表情が乏しかったり
うまく感情が伝えられない子が
多くいたそうです

他人にうまく感情を伝えられない子は
他人の感情を読み取ることができません


手をつねった相手が泣き始めても
どうして泣いているのか理解できず
手を緩められない

やめてのサインに気が付けないのです

このまま大人になっていったら…

感情表現も教育の一つです

人は成長の過程で感情を覚えます
感情豊かな環境で育つことの大切さを
教わりました

春巻きが歌う、ア・ホール・ニュー・ワールド

英国授業には「演劇」がある

「ぼく」が通う元底辺中学校で
アラジンが上演されることになりました

英国の中学校教育には
「ドラマ(演劇)」という教科があります


自己表現能力 創造性 
コミュニケーション力を高めるためです

入学翌日のオーディションで
セリフを覚えてきたのは二人でした

ハンガリー移民の両親を持つ
「ダニエル」がアラジン

「ぼく」はジーニー役をゲットします

アラジンの上演でトラブル🌀

ダニエルは人種差別的な発言が多く
「ぼく」と何度もぶつかります

そんな中でもリハーサルを繰り返す二人

ところが上演1週間前になり
ダニエルの声が出なくなります

そう、変声期です

ジャスミン役の女の子と歌う
ア・ホール・ニュー・ワールド

ダニエルの都合で
キーを下げることはできません

「舞台の陰で代わりに歌ってもいいよ」
と提案する「ぼく」に彼はこう言います

そんな春巻きを喉に詰まらせたような
東洋人の声で歌われるのは嫌だ
」と

そんなこんなで迎えたアラジンの初日…
舞台はどうなったのでしょう 

ダニエルと「ぼく」の関係は…?

子どもの解決方法は時に斬新

時に子どもは
大人顔負けの
問題解決をすることがあります

それはきっと
素直だからなのでしょう

試験問題 子どもの権利を3つ書いてみよう

「ぼく」が受けた期末試験で
子どもの権利を3つ書く
そんな問題が出たそうです

みなさんは何だと思いますか?

私はこう思いました

  • 食べる権利🍚
  • 寝る権利😪
  • 学ぶ権利🖊

「ぼく」はなんと答えたのでしょう

スクールストライキに参加する権利

そして、
学生たちによる
大々的な地球温暖化対策を訴える
スクールストライキがある

そんな情報が「ぼく」に入ってきます

英国では
理由なく子どもが学校を休むと
親に罰金が科せられます


中流学校の子どもたちは
デモクラシーに参加するために
休むことが許されます

親が罰金を払えない
貧困層の子どもたちは休め
ないんです

国連採択「こどもの権利条約」

出典:GATAG

1989年11月20日
「子どもの権利条約」が
国連で採択されました

生きる権利
育つ権利
守られる権利
参加する権利 です

貧困という
縦の多様性により
参加する権利が奪われるのです 

多様性はいいこと?貧困も多様性のひとつ?

多様性はいいことなんでしょ?
息子の質問に母ちゃんはこう答えます

多様性に対する母ちゃんの考え方

「ない方が楽よ
でも、楽ばかりは無知になる
多様性の問題は
うんざりするほど大変だけど
無知よりはいいのよ」

母ちゃんはこうも言います
「頭が悪いのと無知は違うのよ
知れば無知ではなくなるから」

多様性には
縦の軸と横の軸があります

みんな違ってみんないい
その考え方は間違っていないと思います

貧困も多様性なの❓

答えは「NO」
貧困は別です

明日の食事に困るほどの
貧困家庭に育つ子どもに

みんな違っていいんだから
と言うのは多様性ではありません

多様性の少ない日本

日本は英国ほど
多様性に触れる機会が多くありません

この本に出会い
「ぼく」の目線を通して
多様性や貧困問題を知りました

無知ゆえ
人を傷つけることのないように
学び続けたいと思います

今日はここまで

ハーフは半分?じゃあダブル?
どっちも「1」じゃないね
みんな「1」でいいじゃん

「ぼく」のこの言葉が心に残りました
目からウロコの考え方でした

読んだ本で心は作られる
そう信じています

今日はここまでです
笑顔で一日が終われますように✨

読んでいただきありがとうございました😄

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